第IV章

カバーレターの書き出し12選:読まれる冒頭の型と例文

使える型と例文、そして越えてはいけない一線(事実を偽らないこと)をまとめました。気に入った書き出しは遠慮なく取り入れ、中身は正直なまま、さっと仕上げて次の作業へ進みましょう。

執筆:JobTailorチーム最終更新日:

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最初の一文が、残りの読まれ方を決める理由

カバーレターは、志望動機や自己PRを応募先に伝える手紙です。郵送書類に添える送付状とは別のものです。採用担当者は、その冒頭に6〜8秒ほど目を通して、続きを読む価値があるかを判断します。文にすると、1文半ほどです。そこに「貴社のシニアマーケティングマネージャーの求人を拝見し、応募いたしました」と書いてあれば、その時点で勝負はついています。この文が間違っているからではありません。山積みになったほかの手紙にも、まったく同じ文が書いてあるからです。

良い書き出しの役目は、ただ1つです。読み手に、2文目も読みたいと思わせること。それがすべてです。気の利いた表現も、詩的な言い回しも、劇的な展開も要りません。必要なのは、テンプレートを写しただけでは書けないほど、具体的であることです。

以下に、実際に効く書き出しを12個紹介します。手元にある材料(数字、エピソード、共通点、問いかけ)に合わせて、自分の状況に合うものを選んでください。ただし、エピソードがないのに無理に作ったり、裏づけのない数字を作ったりしてはいけません。

書き出しの型12種と、アレンジして使える例文

それぞれの型について、書き出しの形と実際の例文を示します。具体的な中身は自分のものに入れ替え、型そのものは崩さないでください。

1. 数字から始める書き出し

「メール1通を書き直しただけで、オンボーディングの離脱率を1四半期で43%から19%に下げました。」数字は検証できるので、読み手は2文目まで読んでくれます。本当の数字があるなら、使いましょう。

2. 気づいた課題から始める書き出し

「貴社の料金ページには3つのプランがありますが、購入画面に表示されるのは2つだけです。私はこうした離脱の原因を取り除く仕事に、5年間取り組んできました。」求人票だけでなく、プロダクトそのものを見ていることが伝わります。

3. 原体験から始める書き出し

「私が物流の世界に入ったのは、自宅から3キロほどの倉庫に置かれたままだった荷物を、11日間待ち続けたことがきっかけです。」1文で、情景を1つ。それで十分です。

4. 業界の内側を知る人の書き出し

「これまで在籍したフィンテック企業は、どこも同じ壁にぶつかってきました。担当者を増やさなければ回らない、本人確認(KYC)の業務です。それをRampで解決したいと考えています。」問題の構造を理解していることが伝わります。

5. 共通の知人から始める書き出し

「佐藤健太さんのすすめで、ご連絡しました。Notionで一緒に分析基盤を作り直した間柄で、貴社のグロースチームでお役に立てるのではないか、とのお言葉もいただきました。」佐藤さんが実際にそう話した場合にしか使えません。先に確認を取りましょう。

6. 問いかけから始める書き出し

「サポートチームの人数が2倍になったとき、NPSを60以上に保つにはどうすればよいのでしょうか。これは、私が昨年Linearで解決した課題そのものです。」本物の問いに、答えまで用意してあります。

7. 持論から始める書き出し

「BtoBのオンボーディングの多くがうまくいかないのは、プロダクトチームが最初の利用を、価値を伝える場ではなく、操作を教えるチュートリアルとして扱っているからです。私はこの考え方で、3つのオンボーディングを作り直しました。」自信はあっても、傲慢には聞こえません。裏づける実績があるからです。

8. 最近のニュースから始める書き出し

「貴社のシリーズBの発表に、中南米への展開が挙げられていました。私は2023年にRappiでメキシコ展開のローンチを率いており、そこで得た学びをぜひお話ししたいです。」タイムリーで、具体的です。

9. ユーザー目線から始める書き出し

「Figmaがブラウザ版だけだった頃からのユーザーで、オートレイアウトが登場した瞬間を、今でも覚えています。あのような体験を生む機能に携わりたいと考えています。」製品への愛着は伝わっても、熱狂的なファンのようには聞こえません。

10. 異色の経歴から始める書き出し

「国選弁護人として4年間働いたあと、プロダクトマネージャーに転身しました。どちらの仕事も、突き詰めれば、複雑なことを、時間のない相手に説明する仕事です。」変わった経歴を、強みに変えられます。

11. 募集ポジションに直結する書き出し

「求人票に、ロードマップの管理と情報発信の両方を担える方を求める、とありました。私はRetoolで2年間、まさにその両方を担ってきました。」遠回りせず、求人票にそのまま応えています。

12. ひと言で売り込む書き出し

「shadcn並みに質の高いUIを世に出せて、顧客とも間に人を介さず直接話せるスタッフエンジニアです。貴社が募集しているのは、まさにそういう人材のはずです。」手紙の残りの部分で裏づけられる場合に効きます。

越えてはいけない一線

ここで紹介した書き出しは、どれも事実であってはじめて成り立ちます。でっち上げた数字、実在しない共通の知人、実際より出来のいい原体験は、どれも地雷です。採用担当者は確認しますし、リファレンスチェックもありますし、面接官は掘り下げて質問します。JobTailorのカバーレター作成は、経験していないことは書き足さない、という1つのルールを軸に設計されています。数字がなければエピソードを使い、エピソードがなければ問いかけを使ってください。本当に自分のものと言える書き出しは、誰にでもあります。

2分で決める、自分に合った書き出しの選び方

12通りの下書きを書く必要はありません。次の手順を1回たどれば、合う型が決まります。

  1. 1
    職務経歴書を見る

    本当に印象的で、応募先の仕事に直接関係する数字が1つありますか?あれば、数字から始める書き出しにします。なければ飛ばしてください。弱い数字は、ないほうがましです。

  2. 2
    求人票を見る

    具体的な課題、プロダクトの領域、最近の変化が、求人票で挙げられていますか?あれば、気づいた課題から始める書き出しか、最近のニュースから始める書き出しを使います。仕事内容の箇条書きの先まで読んでいることが伝わります。

  3. 3
    自分の経歴を見る

    経歴が珍しい、一直線ではない、あるいは別の業界や職種から転身した経験がありますか?あれば、原体験から始める書き出しか、異色の経歴から始める書き出しを使います。不安に感じている点こそ、書き出しの武器になります。

  4. 4
    人のつながりを見る

    その会社に、名前を出すことに同意してくれた知り合いはいますか?いれば、共通の知人から始める書き出しを使います。同意を得ていないなら、使わないでください。

  5. 5
    どれも当てはまらないとき

    迷ったら、募集ポジションに直結する書き出しを選びます。いちばん地味ですが、いちばん確実に及第点が取れます。「応募いたしました」で始まる定型の書き出しとは、比べものになりません。

見つけたら削除したい書き出し

間違いではありません。ただ、誰もが書いている定型文なので、読み手には同じものに見えてしまいます。

  • 「貴社の[職種]の求人をLinkedInで拝見し、応募いたしました。」
  • 「[氏名]と申します。[職種]として、X年の経験があります。」
  • 「貴社の[職種]の募集を拝見し、大変うれしく思いました。」
  • 「私は情熱的で責任感が強く、確かな実績を持つ人材です。」
  • 「貴社の求人を拝見した瞬間、これは応募するしかないと思いました。」
  • 「学び続ける姿勢とチームワークを大切にする私は、[企業名]で活躍できると確信しております。」
  • 「[職種]の応募書類をお送りいたします。ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。」
  • 自分の名前で始まる文は、すべて削除します。名前はヘッダーにすでに書いてあります。

JobTailorは書き出しをどう作るのか

AIカバーレター作成は、職務経歴書と、貼り付けた求人票をもとに、カバーレター全文の下書きを作ります。書き出しの一文も、職務経歴書に実際にある数字、エピソード、職歴だけを使って作られます。数字を作ったり、書かれていない経験を語ったりすることはありません。

最初に出てきた書き出しがピンとこなければ、再生成できます。惜しいけれど自分の言葉とは少し違う、という箇所は、クリックしてその場で編集できます。手紙のほかの部分は変わりません。そのまま送ってよいと思える文面になったら、PDFをダウンロードするか、テキストをコピーします。

無料プランでは、応募先に合わせたカバーレターを毎月3通作成できます。月額$2.99のProプランに見合う内容かどうかを確かめるには、十分な通数です。週に数件を超えて応募するなら、すぐに元が取れる計算になります(料金は米ドル建てです)。

よくある質問

カバーレターの書き出しは、どう書けばよいですか?

良い書き出しは、次の3つのどれかに当てはまります。求人や企業の具体的な点に触れていること。自分の仕事から具体的な数字を1つ出していること。配属先のマネージャーがすでに考えている問いを投げかけていること。「貴社の〇〇職の求人を拝見し、応募いたしました」のような書き出しは避けましょう。この手の文は、毎回読み飛ばされます。

ありきたりにならないように、カバーレターを書き始めるには?

最初の一文を、自分にしか書けない内容に結びつけます。プロダクトの意思決定、自分が動かした数字、応募先の業界が抱える課題、その仕事に惹かれたきっかけなどです。ありきたりな書き出しがありきたりに聞こえるのは、どの求人にも使えるからです。具体的な書き出しは、その求人にしか使えません。

カバーレターの冒頭は、自分の名前から始めるべきですか?

いいえ。名前はヘッダー、署名、ファイル名にすでに入っています。最初の一文で改めて自己紹介をするのは、紙面でいちばん価値のある1行を無駄にすることです。2文目を読んでもらえる書き出しから始めましょう。

カバーレターを、問いかけから始めてもよいですか?

はい。配属先のマネージャーが実際に抱えている問いであれば、問題ありません。「意欲あふれるチームプレーヤーをお探しではありませんか?」のような修辞的な問いは、書き出しがないよりも悪くなります。「四半期ごとに料金ページが変わる中で、解約率を3%未満に抑えるには、どうすればよいのでしょうか」のような本物の問いなら、読んでもらえます。

カバーレターの冒頭の段落は、どのくらいの長さが適切ですか?

2〜4文です。1文目が書き出し、続く1〜2文でそれを応募先の仕事に結びつけ、最後の1文で、手紙の残りの部分で何を示すのかを予告します。それ以上長いと、要点が埋もれてしまいます。

同じ書き出しを、複数のカバーレターに使い回してもよいですか?

書き出しが自分自身についての内容で、応募するどの求人にも同じように当てはまる場合に限ります。たとえば、代表的な実績の数字や、その仕事を志したきっかけのエピソードです。企業や職種に触れた時点で、その書き出しは書き直しが必要です。このひと手間があるからこそ、応募先に合わせたカバーレターには、あと1分かける価値があります。

カバーレターの書き出しで、避けるべき表現は何ですか?

「応募いたしました」で始まる定型の書き出し、「〇〇と申します」という名乗り、「Indeedで貴社の求人を拝見しました」、そして誰にでも当てはまる占いのような形容詞(情熱的、意欲的、ダイナミック、成果志向など)は避けましょう。ほかにも、どの応募者にも当てはまる内容は、すべて省きます。

JobTailorは、カバーレターの書き出しも作成してくれますか?

はい。AIカバーレター作成が、書き出しを含む全文の下書きを作ります。使うのは、職務経歴書と求人票に実際に書かれている内容だけで、持っていないエピソードや数字を作ることはありません。しっくりくる書き出しになるまで再生成でき、そのあとはその場で編集できます。

この章を実践に活かす

最初の一文に、1時間かけるのはやめましょう

JobTailorは、実際の求人に触れた書き出しを、職務経歴書に本当にある内容だけを使って作成します。しっくりくるまで再生成して、あとは送るだけです。